整理収納コンサルタント、整理収納アドバイザーの違い
ミュージシャンのDAIGOさんが通信教育講座のユーキャンを通じて勉強・資格取得した『整理収納アドバイザー』。CMで見かけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、私が名乗っている『整理収納コンサルタント』とは何が違うのでしょうか?
(ちなみに、私は資格として「整理収納アドバイザー」も「整理収納コンサルタント」も持っています)
今回は改めてご説明しておきたいと思います。
国家資格?民間資格?
整理収納アドバイザーも整理収納コンサルタントも民間資格です。
ハウスキーピング協会という法人が運営しています。
<ハウスキーピング協会>
http://housekeeping.or.jp/
整理、収納、お片づけといったワードに関わる資格を主催している団体は幾つかありますが、一番メジャーなのがハウスキーピング協会なのです。
今、お片づけに関わる本を執筆したり、雑誌やネットでコラムを提供して「先生」っぽいことをしている方は、ここの資格を持っている人が非常に多いです。
整理収納アドバイザー、整理収納コンサルタント、整理収納アドバイザー2級認定講師といった資格があります。
最近、資格の種類が増えてきているのですが、座学のみで取得できるものから難しい試験を通らないと取得できないものまでいろいろあるので、パッと資格名を聞いただけではどのくらい勉強したか見えなくなってきましたね…
整理収納アドバイザーって?
ハウスキーピング協会の資格の軸となるのがこの資格です。
整理収納に関する基本が詰まっている講座になります。
違いをざっとまとめると…
整理収納アドバイザー3級
- 自分のまわり(家庭・職場等)の整理収納
- 講座:3時間ほど
整理収納アドバイザー2級
- 自分のまわり(家庭・職場等)の整理収納
- 受講すると1級の受験資格になる
- 講座:6時間(+休憩1時間)
- 講座の後の簡単なテストをクリアすると取得できる(ほぼ全員)
整理収納アドバイザー1級
- 他人へアドバイスするための整理収納
- プロとして活動できる
- 予備講座(1日)あり
- 予備講座後、筆記試験をパスし、さらに実技試験(プレゼンテーション)に進んでパスしないと資格取得できない
といった感じになります。
3級、2級に比べ、1級になると一気に難易度が上がります。
1級では筆記試験があり、それをパスしないと実技試験に進めません。実技試験は自分で20分間のプレゼンテーションの中身を考え・組み立てなければならず、事前準備と練習がけっこう大変です。
なので、「整理収納アドバイザー」という名称でプロとして活動できるのは、1級だけなのです。(2級は「整理収納アドバイザー2級」と級を入れ、プロとしての活動はできません)
整理収納コンサルタントって?
ハウスキーピング協会の資格は、2015年前半くらいまで、
お片づけに関わる資格:
整理収納アドバイザー/整理収納コンサルタント/整理収納アドバイザー2級認定講師
お掃除に関する資格:
ハウスキーピングコーディネーター
くらいしかありませんでした。
今は2級取得者でも受講できる専門的な資格も増えています。
その中で、整理収納アドバイザー1級を取得した人だけが(試験前の)予備講座を受講できる資格が「整理収納コンサルタント」と「整理収納アドバイザー2級認定講師」になります。
2016年10月現在、整理収納アドバイザー1級の合格者は5,982名です。
ハウスキーピングや整理収納をサービス提供している会社に勤めていたりしているため資格を取得義務付けられたりしている方が大勢含まれていたり、趣味で取得されている方もいるので、全員がフリーでプロとして活動しているわけではありません。講座も受け、試験にもパスしてはいますが、さすがにこれだけの人数となると、プロとして仕事をするという点では、玉石混交となっている感が否めません。
そして、整理収納コンサルタントは、予備講座2日間に加え、筆記試験と実技試験を両方パスしなければならない難関資格です。
こちらは193名(2016年7月末時点)と、かなり絞られてきます。
整理収納アドバイザーとコンサルタントと何が違うのかといえば、「お客様のご自宅でお金を頂いて整理収納を行う」ことについてどれだけ学んだかでしょう。整理収納アドバイザーでは、プロとしての”整理収納の仕方”は勉強します。けれども「お客様のご自宅に上がる」「事前ヒアリングのやり方」「トラブル対応」等、接客業としての勉強はやりません。それをやるのが整理収納コンサルタントです。
もちろん、整理収納アドバイザーの資格のみでお片づけサービスを立派に行っておられる方もいらっしゃいます。
ですが、整理収納コンサルタントを取得・目指している方のほうが、お客様のご自宅に上がらせていただき長期で関係を築くという点で、知識や気概を含めた安心感が違うと思います。
具体的に予備講座の内容の違いをみると、
整理収納アドバイザー1級の予備講座
- 毎月のように全国主要都市で開催
- 講師対10人以上のような大人数
- 講座の中の演習はグループ単位での発表
整理収納コンサルタントの予備講座
- 基本的に東京・大阪で2ヶ月に1回開催
- 講師対8人以下の少人数
- 演習の発表は個人で行い、個人にフィードバックが行われる
となります。
もし、自宅に来て整理収納をお願いしたいな、という場合は、近くに整理収納コンサルタントがいるか探してみてください。
ただ単に「安いから」「近いから」だけで整理収納アドバイザーを選ぶより、当たり外れという意味でいえば、外れる確率はぐっと低くなるのではと思います。だから、整理収納が気持ち良く行える、そしてその後の人生がよりハッピーになるということですね。